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鶴姫さま

戦国の女性についてよくインタビューされたり

書いたりする機会が増えてきました。



自分の中で急速に興味が出てきたのは、

瀬戸内のジャンヌダルクとさえ呼ばれる、鶴姫さんです。



名前だけではピンとこなくても、

エピソードとしては、少し知ってる人も多いかもしれません。



簡単にいうと、16 世紀中盤を生き、瀬戸内海を舞台に

何度か自ら鎧を着て闘ったという伝承がのこる女性です。

まぁ、おもしろすぎる話はウソというのが自分の常識であることもあり、

僕の知識もその程度だったんですが、調べてみたら・・・

意外とも思える事実がいくつか出てきました。



まず、彼女が神職にたずさわるだけでなく、

諏訪地方では、生き神さまを輩出してきた

大祝(おおほうり)家出身ということ。

武田信玄の側室になり、勝頼を産んだと「いわれる」

諏訪御寮人様と同じ一族です。

ジャンヌダルクって命名はうまいですね。



あと、彼女のものだとされる女性用の鎧は

後世の創作ではないらしく(武将の鎧といわれても

やたらとサイズが大きかったりで、ウソっぽいのがありますよね・・・)

東京国立博物館の調査と復元の結果

「日本で唯一の女性専用の鎧」として

重要文化財指定とのこと。

折り畳まれて保存されてるのがみつかり、その翌年の昭和39年、修理されたもよう。



女性が活躍するハデなエピソードほど

「はいはい、面白いけど、多分、伝承ですよね」って言いたくなるけど、

伝承を生むほどの存在だったといえるかもしれないのですね。



ちなみに女性専用鎧は腰の回りの「くさずり」という部分が、

まるでスカートみたいになってて、

普通の鎧では4か8枚がスタンダードといわれますが、鶴姫の鎧は11枚もある。

プリーツ入ったスカートのようです。

鎧というより、西洋の貴婦人のコルセットのようにも見えます。

腰の部分もくびれててとても不思議なカタチですね。


by horiehiroki | 2011-02-23 04:03 | 歴史・文化