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平清盛(1)~わけのわからんパゥワー


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◇◇◇堀江宏樹の新刊もよろしくおねがいしまーす◇◇◇

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百人一首 うたもゑ

(日本じゃ)世界三大美人なんていわれてる小野小町。でもずっとモテる、恋をし続けるということは、あるいみ「たったひとりの誰か」に出逢えてないってことなんです。平安時代、百人一首に収められた歌人たちの歌をベースに展開する、絵空事ではないリアルにして美麗な恋愛絵巻まんがですー。

藩擬人化まんが 葵学園


大河ドラマでもそうですけど、江戸時代はなぜ「ああいう社会」なのか? なんで現在でも県民性は「ああいう風」に存在してるのか? …みたいなことが漫画+文でザックリと理解できます☆

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周囲で「久しぶりに歴史ドラマを見た」と
評判だった「平清盛」第一回。

清盛の少年時代を描きます。

今回のドラマにおいて、清盛は白河法皇のご落胤であるという設定(史実かどうかはわからんのですよ?)。
つまり、清盛にとって系図上の父となる平忠盛は、このドラマでは義父ということになります。

忠盛は、白河法皇と男色の関係があったとかなんとかいわれていますが(笑)、それが描かれることはなさそう。

一安心した一方で、すこし残念。


そのわりに冒頭からフンドシとか尻とかの「アッー」な映像が出てきすぎです。坂の上の雲もそうでしたが。


NHKは何を狙っているのでしょうか

ま、それはともかく。

大河では、法皇の赤児を宿したのはよいが、陰陽師に不吉な子を産むと言われたため、子供ともども殺されそうになった舞子なる白拍子出身の法皇の愛人女性(ココまで、ながいなー)と、忠盛パパは想い想われる関係になった・・・・・というような設定にされています。

舞子は、吹石一恵さんで、この人がとても
イイ演技をしましたね。

あ、演技といえば期待の
松山ケンイチは「ウヲヲヲー」的なおたけびを
あげる、往年の吉田栄作的な(笑)
登場にとどまりましたw

あるいはタイタニック的といってもよいけど(笑

沈没しないといいですネーw


内容については・・・

「江」と同じく、脚色はとても強いんですけど、
それが「歴史のうねり」を感じさせるためのものか
「ガーリー」などという視点を感じさせるためのものかで、視聴者の評価が分かれるようです。
ツイッターではみなさんずいぶん好意的でしたね。

個人的にも
よくわからんパゥワーに満ち満ちていて
面白く拝見しました。

この作品において武士は、「犬」扱いです。

とりあえず源なり平なりの姓をもつ武士たちの
元・皇族というステイタスは徹底的に消されており、
「龍馬伝」とか「カムイ伝」的な階級闘争の物語になるんだろうなーと予測。

しかも武士は「血の臭いがする」存在であり、ときどき映像にも映ってた赤い着物の宮廷の武官のさらに下請け業者のような者たちとして描かれるようですね。

冒頭から、関白様こと藤原忠実役の
國村隼さん(白塗り+置き眉メイクが素敵)と
中村敦夫さん演じる平家の棟梁とのやり取りに
集約されてました。

國村さんといえば、カモカのおっちゃん役で
朝ドラに出てて、関西弁も達者ですから
(たぶんネイティブ?)
いやらしぃ公家言葉を
喋ってほしかったですねーw

まぁ、ぶっちゃけ武士と摂関家の関白様が
直に会話するなどありえないんですね。
しかも注意したのに、言い換えされるとかは
ありえない(w

たしかに血まみれの服のままで
都を歩かれてもこまりますわな(w
現代の東京都でも確実に笑顔の警官が
「こんにちは~」と
よってきて、しょっぴかれるレベルの話です。

平安京は当時はともかく、平安時代中期ごろまでは
ほぼ貴族しか住んでない街だったんですよね。

身分差がある者どうしの会話は
どうしていたか、という話にもどりますと、

ほんとは、どんな近距離でも使いの者(メッセンジャー)をたてて「このものはこういうことをいっております!」的なやり取りをしていたんですが、

(あるいは、直に喋るというイレギュラーなことがある場合は、直答を許す、的なやりとりが有るべきなんですが)それをやってるとドラマは進みませんから・・・ね。

まぁ、ね。
見るたびにこの手の演出は違和感あるんだけど、致し方ございませぬ。

天皇家のことを王家と呼ぶのも、まぁ・・・「このドラマはフィクションです」的な「平安時代のパラレルワールドの物語」的な何かであるという制作側の意思表明なんだと思います。

ついでに、國村隼さんに「父上!」と話しかけたのが、藤原忠通さんですな。

彼は、男色の(笑)、頼長さんの兄で、
「百人一首」で「わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの 雲居にまがふ沖つ白波」っていう、必要以上に勇壮な歌が選ばれてるヒトです。

実際は、勇壮なのはクチだけで、本人は権謀術数のネチネチ型のおじさんだったみたいですけども。

祇園女御役の松田聖子さんも意外と(失礼)馴染んでて、よかったですね。

彼女の着物はすばらしかった。ある程度、彼女がオトナ世代であるということも暗示しつつ、金の紋が入っていて、玄人筋の香りがする。

今回の大河は衣裳やメイクがそうとうかっこいい。

白河法皇は伊東四朗さんなんだけど、この人もNHKの歌番組などで見せる「お父さん」などとはまったく違う、見たこともない一面を見せてくれる・・・んだけど、あまりに「もののけ」という設定のわりには、悪の権化みたいな感じにしか見えないのが残念な気が。

以前、「源義経」をタッキーでやったとき、後白河法皇(※白河法皇とは別人)をヒラミキジロウがやったんですけど、その時は、えたいのしれんオッサンとして後白河を描いてて、底が見えない気持ち悪さがあったんですよね。

ああいうのを期待してしまう。

白河さんは後白河さんみたいにあっちにつき、こっちにつき、ぬらりくらりと交わす必要のない、最高権力者でもあったと思いますが。

「わたしの意のままにならないのは僧兵と鴨川の水、サイコロの目だけ」といったらしいヒトですから。

そういうわけで、今みたいな描き方なのかなぁとも思いましたが、単純に
「タマコ~~ タマコ~~ 私の娘~~」と、真っ昼間から(孫の鳥羽天皇のヨメ)璋子さんの寝所に入り込み、セクハラ(w)してるだけでは・・・とも思っちゃいました(w

璋子さんの正式な夫が鳥羽天皇なんですけど、これを演じてる三上博史さんがヘドウィグで鍛えた狂乱の演技を花壇のなかで転げ回りつつ(?)やってて、そういうのもさすがだな、と。

なんだか意味の分からない内容になってきたんで、ここらへんでレポをやめますが、今回の大河は、お江与ドラマとはちがって、敵・味方がハッキリしにくい。朝廷も一枚岩ではなく、天皇家と藤原家とはハッキリいうと敵対関係にあり、さらに武士も平家と源氏で別れており・・・という登場人物の多さ。さらに名前が似ている点その他で、どう描けるかということが問題になってくるかな、と思います。

ただし、面白さの種子は確実に仕込まれてある時代ですから、今後の展開を(江みたいに息切れしないよう)、本当に本当に期待しております。


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平清盛(1)~わけのわからんパゥワー_e0253932_211951.jpg


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by horiehiroki | 2012-01-09 01:36 | 大河ドラマ