眉毛の研究
2012年 11月 26日ノーメイクの女性で、眉毛がほぼない状態を「マロ」って呼んだりしますね。
貴族=眉毛がない というのが現代人のイメージになってる気が。
しかし、歴史の文献を見てると、とくに高貴な男性の場合、置き眉をしてる方が少ないですねぇ
(頼長さんの肖像がある、公家列影図など)。
いわゆる国宝絵巻こと源氏物語絵巻の眉の扱いも、フッと刷毛ではいたような眉になってる。
そして、その一世風靡した絵柄を後世の絵巻物は踏襲してるところがある(伴大納言絵詞の公卿たちなど)。
高貴な男性のメイクとしては、たとえば日本でも最古の物語のひとつとされる、「宇津保物語」では、若い娘がいるのに自分が年老いて見えるのはよくない!と一念発起して化粧する帝が出てくるんですが、顔のどこをどうやったかはよくわかりません・・・。
女性の場合は、また事情は別なんですけれどもね。
さて、この前、装束を着せてもらった自分の写真をもとに眉毛を入れてみました。顔の肌はコレ、ノーメイクなんですが、白粉を塗る必要が感じられないくらいに白いので、そのままですw
A 眉毛がないだけの場合…(「清盛」では 忠通さん など)
忠通さんを演じておられる役者さんの場合、冠や烏帽子との距離の関係で、置き眉しなかったっていうようなのを公式サイトで読んだんだけど、僕の場合も置き眉は要らないと判断される、かもしれない。
というか冠、烏帽子ともに額の途中から被る感じなんですよね。そうなると、ぼくもおでこは狭い方ではないけど、かなりの面積が必要ということです。
B 眉毛がなく、置き眉がされている(忠実さん、頼長さん など)
ホントは置き眉のイチはもうすこし上、左右に開いてやるべきでしょう・・・が、額のスペースがありません。涙
江戸時代のメイクマニュアルを見てると
大奥などの女中がハレの日に「置き眉」をするというようなことが書いてあります。
この時のポイントは、高い額を強調する・・・ひろいおでこを強調するために「置き眉」を
する…というようなコトなんですね。
……たしかにものすごく鷹揚で、大らかな顔になる。
C 眉毛が非常に薄くカットされている状態 (成親さんなど)
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D 清盛には出てこない置き眉のケース。ただし、江戸時代とかの絵巻物に置き眉してるヒトがでてくると、こういう感じが多い…気もします。
額がさほど広くもなく、しかし置き眉をしたいとき、どういう感じにすると映えるかを考えてみたんですが、そのときに一番即している=現実的な置き眉の形かもしれません。
実際に眉毛がある所に小さめの眉を(漫画でいうところの短眉ってやつ)置いてるかんじ。
・・・わりと短気な男にみえます