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変化

この前、二階のトイレが「また」故障しまして。
止水栓をひねったままだと給水が止まらなくなったのですよ。
ちょっと焦りましたが、部品交換で簡単に直せると知り、
チャレンジしてみました。
仕様が超マイナーなもので多少めんどくさい経験もしましたが、
何事も経験は財産。

結果、モンキースパナなどの部品代コミで4000円と少しで修理できました。
人を呼んでたらその何倍もかかったことでしょう。

それにしても…取り付けにまつわる過程も事故だらけだったこの二階トイレ、
ホントに祟るなぁ、という印象しかありません。

そもそもリフォーム自体が誤っていたのだな、と思うんです。
リフォームのコツは、「とくにこだわりはありませんのでお安くしてください」
ではありませんねー。安くしてもらうけど、一般的なシステムをつかってる
一般的なメイカーの製品にしてくださいってハッキリいわないと、
壊れたときにとんでもないことになります。

あるいは見映えとか、オシャレさを優先して、
外国のメイカーの製品なんかを使った時にも
同じようなことが起きがちです。

・・・解決の糸口をつかんだのはネットの知識ではなく人力検索でした(某ウェブサービスではない)。
某ホームセンターで頭をひねりながら、色々と教えてくれたのは、そこの担当者の方でしたからね。
メイカーに連絡?
甘い甘い。

メイカーですらちゃんと答えてくれないんですもん。
小売りとかサービス業はなんだかんだいって、コミュニケーション能力高いんです。

でもメイカーの窓口って一律で、文章運搬力が本当に、本当に低い。
大企業、中小企業問わずでダメです。

ジャパン・アズ・ナンバーワンだかなんだかしりませんが、
その日本製品が外国に出し抜かれていってる理由は
外国語が苦手とかいう事実以前の問題で
言葉をつかった複雑なコミュニケーションを
苦手とする社員さんが増えてる事実と比例、じゃあないでしょうか。

(おもえば日本だけの問題でもないですね。
某マイクロソフトなんかも大丈夫だろうか?というレベルですよね)


ユーザー目線に欠けてる以前に、使ってる人が何を求めてるかを共感したり、知ろうとする考え自体がないみたいですね・・・
ユーザーに誤った回答をメイカーとして出すのは(メールは回答が残りますから)
危険なことだとはおもいます。
だからといって沈黙してればウルサイ客は行き過ぎてくれる、とか本気で思ってるみたいですよ。

こちらも情報は多ければ多い方がイイ、と思ったので少し詳しく書いたかもしれません。でも何千字!!とかじゃないですからね。でも、それで読解に時間かかっちゃうんでしょうかねー。


(現代日本で本が必要とされてなくなってきてるのも、ある意味、当然なのかなー……とも思いました。)


回答来るのは遅いわ、やっと来たメールは聞いたことにはまったく答えてないわ…。
おそろしいのはメールだとここまでこじれるのに、
むこうの営業時間に電話かけて、担当者呼び出して、答えを引き出せれば直ぐ、なのでした。
電力のときもそうでした。落差にはけっこうビックリさせられました。
文字が書けなくて口頭でなら何とかなるって、もう文明開化以前の水準じゃないですか…。
ここ何十年の日本人って読み書き作文の能力が極端に落ちてる気がします。
もはや、これは危険水域といってよいレベルだと思いました。

とはいえ電話偏重なのはメイカーのビジネスの場でだけ。
おそらく彼らも私生活では文字中心(ラインだのメールだの)になっているハズなんですが。
なんともかんともですねぇ。



以下、閑話休題。

歴史を勉強してるとホントに色々わかるんですが、日本でも平安時代~室町時代の文化水準が
いわゆる戦国時代でガクーンと落ちてしまったりするように、ヘーゲル先生の考えるように世界のあらゆるものごとのレベルは螺旋を描いて上昇(=アウフヘーベン)していってるわけじゃあないんですよね。

そもそもヨーロッパの識字率はおろか、書いたり読んだりする能力は(フランク王国を例にとっていうと)8世紀くらいのほうが、12世紀よりもよほど上。
そのころは、フランク王国のある地域は、田舎も田舎、大都会イタリア経由の学問・強要修得に熱心だったわけです。

ところが、その後、詳しいことはわからないけれど、病気やら戦争やらで
識字率は上流階級でもガクーンとさがり、
フランス王室の蔵書すら12世紀においては「ほとんどない」という状態にまで落ちました。

当時のヨーロッパでは「本」が職人の45日ぶんの給与、行政官の5日分の給与に相当する高価なものだった、という事実以上に、フランク王国の王族・貴族は、彼らですら文字が自由に読み書きできない!…という識字率の問題があったわけです。
フランスの中世文学って色々と大学でも学びましたが、読者は法外に少なく(それこそ同人誌のレベル)、だいたい上流層の識字率がアップしてきたのは15世紀後半頃から。
ジャンヌ・ダルクの時代くらいからです。ジャンヌが文字を「よめない」「かけない」のは当然といえば当然なんですよね。※ジャンヌの識字関係については諸説あり

同時に、彼女が魔女として殺されてしまうのも「当然」。
逆にいえば、上流階級がようやく読み書きをこなせるようになったという低い水準の1400年代から、1800年代のヘーゲルの複雑怪奇な文体を駆使した著作が書かれ、読まれるようになるまで、約400年の間にホントに螺旋を描いて文化的に水準が上昇していったのは、ヨーロッパの凄いところかと思いますが……。
by horiehiroki | 2016-05-30 13:05 | 日々