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日展の日

本日は六本木の新国立美術館にて

日展をみてきました!

 11月12日は日展の日だそうですよ。

このところ、毎年の家族行事です。

わりと小学生くらいから、ちょくちょく日展は見にいってました。

ちなみに11月12日は無料で観覧できたんですよ



今年は日本画セクションが印象深かったですね。






 

洋画より、日本画のほうに、心が惹かれる作品がとても多かった。

日本画のテーマってもう出し切られてるんじゃとか思ってたけど、

「花鳥風月」という定番のテーマでも

描く人の数だけ、可能性があるんだって思い知らされました。



以前、ある画家の方に伺ったことがあるんですが

日本画では自分が思った色を出すことができるかどうかも

凄く難しいそうです。

それも、その場で「うまくいった!」という結果がすぐにわかるのではなく

少し塗っては乾かし、また塗っては・・・のくりかえし。



心の中に理想の色がないかぎりは、絶対にたどりつけない。

思いつきとかインスピレーションだけでは前に進めない世界です。

白や赤。とくに白が難しいとか。

乳白色の靄(もや)を描くのは至難の業だとか。



だから一色入魂といった気合いの入った色彩の絵を多数、拝見しました。

特選とか入選になってるのは、絵そのものの実力もあるだろうけど、

技術的な高さを評価されたものが多いようにも感じました。



洋画については、日本画以上にテーマ性や雰囲気を共通にした作品が多いようで・・・



・洋風な顔立ちの美人のマダム(令嬢)が美しいドレスでポオズ

・舞妓ガール、芸者ガール

・クラシックの楽器(ヴァイオリン多し)を弾く令嬢、もしくはクラシックの楽器自体



といった、「プチブル的な豊かな日常性(というか昭和っぽさ)」を

いまだに漂わせる王道のテーマにくわえ、



「BIKE JUNKY(バイクジャンキー)」とか、ちょっとトバしすぎ?の

若者的風俗が描かれた絵も混在していて、気を抜いてられません(笑



日本画、洋画とわずになぜか

マクドナルドの店舗を描いた作品が散見
されたのは、

「時代」というものでしょうか・・・(笑



今年塗られたばかりの画が放つ、新鮮なオーラには打たれました。

会場にただよう強い油絵の具のにおいから

西洋の美術館におさめられた古今の名作絵画も昔は

こんなに鮮やかな発色だったんだろうか・・・と

思わせられてしまいましたよ。



※厳密には技法、絵の具、両方が違うので、「昔の名画」とは

できあがった時点からして違ってたんでしょうけどね。



※ドガが「エトワール」を描くときなどにつかってた

パステルの会社は18世紀設立で(ロココ時代に

パステル絵画は一世風靡しました)、現在もまったく同じレシピでつくられた

パステルを販売してるようです。
by horiehiroki | 2010-11-12 23:57 | 展覧会