チア男子!!

朝井リョウさんの「チア男子!!」読みました



cheer.jpgなかなかどうして、あなどれない筆致で

読ませます。

だいたい空気感に逃げ込む若い世代が多いなかで

不器用にでも(……と見せてるけど、かなり頭がよくて

器用な作家だと思う……)

若い感情をぐりぐりと描き込んでて

好感をもちました。









チアリーダーと競技としてのチアはちがうそうです。



チアリーダーはラインダンスをするけど、競技チアは

しない。



競技チアの大会は誰も敵がいない。

なぜなら競技チアはみんなを笑顔にできるスポーツで

ぎゃくにいえば競技チアではそう、できなければならないから。



(・・・と思う・・・うろ覚えでごめんなさい

あまりに美しい表現で目がにじみんでよく読めませんでした)



あと競技チアでは、



センターは今回もアタシよ!!



的な光景はないのでした。←どうしてもそれを期待してしまう妙齢の読み手



そしてとにかく映像的ですね。

ワザの一つ一つを端的な言葉で語るから

あたまに入り込んでくる。

小説って面白くなってくるとグイグイ読むから

その辺りが出来てないと途中でほうりなげてしまう

(自分の場合は)



7人チームでチアやってたころが

自分としては一番よかったけど(覚えられん!!)

16人になっていって、どうなるんだろうと

思わせられて、そしてラストが泣かせますわぁ・・・



個人的にはイチローと弦の関係がよかったです

友だちのようで実は愛憎があるという。

これは彼にしか書けない青春の光景でしょうねぇ。

湿度がない。湿度を描く文はあるけど、ほんと記憶の中の

夏みたいなもので、ぜんぶ純化してる。



そして彼の場合、イメージは

映像になって動いてるから、ああいうことも

こういうことも、ぐいぐい書けるんだと思うです。



あと、この本、よく編集されてます。

文藝セクションなはずなのに、

ほんと編集賞あげたいです

本の扉ウラのページに、ワザを解説したイラストが

載ってる。



表紙のイラストもマストですな。

この世界観は、このイラストレイターさんにしか

書けないと思う



自分も正直いって、ジャケ読みでしたが。



それにしても最近のすばるって

「。」ではなくて「❤」も文末オッケーなんだねー。



いやぁ、僕なんか雑誌の原稿ならともかく、書き下ろし書籍だと

あんまり使えないなぁ・・・

という33歳の自分にはすくなからぬ驚きもある一作でした。





朝井さんが在学中という早稲田の文化構想学部って、

元・一文かな。

描き込め!!! みたいなことを言ってくる

某E先生の創作の授業とか受けてるんでしょうか。




by horiehiroki | 2011-04-06 03:42 | 読書