平清盛(19)~めばえ
2012年 07月 10日_____________
◇◇◇堀江宏樹の新刊もよろしくおねがいしまーす◇◇◇
百人一首 うたもゑ
(日本じゃ)世界三大美人なんていわれてる小野小町。でもずっとモテる、恋をし続けるということは、あるいみ「たったひとりの誰か」に出逢えてないってことなんです。平安時代、百人一首に収められた歌人たちの歌をベースに展開する、絵空事ではないリアルにして美麗な恋愛絵巻まんがですー。
藩擬人化まんが 葵学園
大河ドラマでもそうですけど、江戸時代はなぜ「ああいう社会」なのか? なんで現在でも県民性は「ああいう風」に存在してるのか? …みたいなことが漫画+文でザックリと理解できます☆
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今回は、めばえ がひとつのキーワードかと思いました。
というのも、今回から吉沢悠演じるところの藤原成親(ふじわら なりちか)。
彼に、ついに眉毛が生えてきたのでビックリしました。
平重盛(清盛の長男)のヨメになった妹にも、おなじ、めばえがございました・・・
視聴者の声って凄いなぁ。
なお、↓左端が重盛。左から、重盛、ゼクシィ、あとたぶん釣瓶の息子さん(≒カーネーションのマサルさん)じゃなくて、森田剛かな?W
清盛ひきいる平家一門の中でもっとも頭脳派であり、
一門の要だったのがのちの重盛です。
清盛も重盛のいうことには耳を貸した、とか。
この人が早くなくなったこと、さらに清盛の早死にという
ふたつの予想外の事件が、平家を滅亡に導くのでした
今回は、この悪いデブ・藤原信頼なんですが。
他に文字数を取られてしまって、ほとんど解説してきませんでした。
なお、演じている塚地さんは、
我が家では上手いといわれ、お茶の間人気、かなり高かったですが。
平治物語によると、すばしこいデブだったことがわかります。
出し抜かれたと思ったとき、飛び上がって地団駄ふんで怒り出した、とか。
この人、後白河(松田翔太)からものすごく寵愛を受けました。
男色かといわれてきたんですが、ぶっちゃけよく分かっていません。
(今回、ちょっと性的な感じのする白塗りの細面の男と信頼さんが
舞い踊るシーンがあり、その手の史実の”反映”かな、と思って見てましたね)
なぜ愛されるようになったか、そのきっかけとか詳しいことは不明ですが、
ほんとうに、あさましきほどのご寵愛、というようなことだったそうです。
なお、史実では、(ドラマでえがかれているより、ずっと理にさとい)清盛と
信頼はすでに婚姻関係でつながっていました。
しかし、清盛は平治の乱で信頼を追討している。
このとき”清盛の婿となっていた信頼の嫡子は二条天皇の御幸の直後、信頼の元に戻され平家との婚姻関係も解消された”(ウィキ)
息子、クーリングオフされちゃったんですね(W
信頼さんという男性の急激な出世については
鳥羽に愛され、受領階級の出身の女性でありながら
なりあがった美福門院(松雪泰子)の男版だと思ってもらえればいいです。
彼、信頼も、典型的な受領階級の息子です。
受領というのは、まぁ、極端な説明をしますと
地方であくどいことをやってカネを巻き上げ、
その財力で朝廷の発言権を買いあさった貴族たちですね。
身分としては中流貴族ということになってるけど。
前に、「長恨歌」という唐の皇帝と楊貴妃の禁じられた恋を
描いた作品をおくって、後白河を諫めようとした信西一派の姿が
描かれましたが、楊貴妃もデブだったのですけどね(W
まぁ、それはおいておいて。
やはり今回もツネムーの顔芸です
ハイライトでご覧ください
カメラさんに愛されてるなぁW
簡単に言うと、信頼を、経宗たちは討とうとしていたが、
さきに信西を消す必要があった、ということでしょうね。
信西を殺された後白河の複雑な表情。一瞬だけですが記憶にのこりました
(なお、逃走中の信頼は後白河に恩赦を願い出ますが、それに失敗しています。
そして捕らえられ、六条河原で斬首されたという)
そして、二条天皇が、女装して清盛邸に逃げ込んだという有名な事件。
さらに、今回、元服・初陣を遂げた、清盛の息子・平宗盛。こんかいもドンクさくて
頼朝から狙われてましたが、ほんとにこの後もぼんくらのアホきゃらです。
そもそも、今回の戦闘シーンは特色があると思います。
というか、これまでの大河の戦闘シーンもさりげなくそうだったんですが、
当時はとくに殺しの現場においても、身分秩序があり、
自分の身分相応なレベルの
お相手としか闘うこともできないんです。
今回の大河が、ドラマティックさを殺してまでも、その掟を
徹底してるんだなーというのは、↓のシーンでも明らかでした。
二人のほかに、誰もおりませんW
これは少々オーバーな演出ですが・・・
義朝さん。聡明すぎた子供時代から、いつのまにか知力で
清盛に負けてしまっていた壮年時代まで。
目的にむかって生きるしかなかった、生真面目さが
仇になったような気がします。人間理解の浅さというか・・・。
寄り道してる間も人間は成長するし、イザとなったときは
その時の記憶が彼を助けたりするのですが。
・・・カッコよすぎるぶん、短慮さが際立って
哀れをさそいました・・・脳味噌まで筋肉なタイプ・・・
全部終わったとおもって涙が溢れるシーン。
玉木宏は本当に情感に富んだ演技のできる、
よい役者になりましたね!
セリフとセリフの間、無言であるその瞬間、瞬間でも、
この男の悲劇を体現していました
「また会おう、清盛」
この後、義朝は尾張あたりに逃れていきますが、
風呂場で殺されたというような記述があります
そして、この平治の乱の鎮圧後、政界地図は大きくかわっていきます。