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美福門院の遺骨~「日本葬制史」



藤原得子こと美福門院。
大河ドラマにも登場していましたが、
璋子との関係がこじれて以降、鳥羽院の寵愛を一身に
集めた(と、いちおういってもよい)女性です。
「九尾の狐」の玉藻の前のモデルになったというほど。
同時に政治家としても辣腕を振るいました。

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△左から頼長さん、(強めなメイクの)鳥羽上皇、得子さん・・・懐かしい面々でございます。この頃が一番面白かった気がする。

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△フジテレビみたいなことを、大河でやってしまったシーン。今となってはなつかしいです(w



さて、本日「日本葬制史」という本を読んでたのですが、
気に掛かる記述が。

鳥羽院は自分の墓所に、
彼と得子のため、供養塔を二つ並べて作らせていました。

しかし、得子は、自分の骨を、高野山に収めてくれと遺命したと
いいます。
当然、お前が死んだら、私の隣に来てくれ、という
鳥羽院の遺命に反する行為でした。

この頃から高野山に遺骨を納める行為が
有名人の間で流行り出すんですが、一説に
女性である得子の骨を女子禁制の高野山で
預かってよいものか?という議論があったとか。

ふーーーーーーん。

鳥羽院の寵愛をあしがかりにのし上がった得子ですが
最後は恩人である鳥羽院の遺志の尊重ではなく、
自分自身のための墓所を作ろうとした。

それも性別を超えた扱いを希望して、高野山を選んだ。
これには非常に奥深い意味が隠されているような気がします。

それにしても、「大河」ってつくづく美しく演出して
まとめたものですね(笑
センスを感じずにはいられません(笑
by horiehiroki | 2012-08-02 03:02 | 歴史・文化