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中世の音楽世界: テキスト、音、図像による新たな体験

「中世の音楽世界: テキスト、音、図像による新たな体験」って本(・・・本体価格7500円だから、わりと専門書・・・)を、ただ今、読んでおります。

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マニアックとされる時代の音楽ではありますが、
音楽自体はときに素朴で面白い顔をしています。

いわゆるわれわれが「クラシック」と呼ぶ音楽よりも、リズミカルだし、
響きの多彩さでいうと斬新で、興味深い。

ソナタ形式などのようなスタイルの複雑さはないぶん、
リズムと和声が斬新です。

CDにはヨーロッパともアジアともつかない、おもしろい音階をつかった
メロディが収められてます。単旋律のもあれば、複旋律のものもある。
声じゃなくて楽器の音色なので、
サンプリングとか、DJするときの素材のひとつとして使ったら面白いかもね(w

単旋律も、おおいなる複雑さを隠したシンプルさ、といえばいいんでしょうか。

付属CDを聞きつつ、CDに収録されてる貴重な楽譜(PDF)を見たりしてるわけですが・・・

肝心の書籍の解説が、あんまり、ピンとこない。
訳の問題もあるんだろうけど、

音楽を感覚的なモノとしてだけ受け取ることの危険さは
この本にもかいてありますけれど、・・・その手の知識と音楽自体から人が受ける感覚が、やはり乖離してしまっていては、よくわからない。

ということを感じました。

この二つを結びつけて語ることができる人が現れるのを待ちましょう。


本書のセールスポイントは、
中世ヨーロッパってひとくちにいわれても、時代差はもちろん地域差があり、それが音楽にすごく表れてる部分のデータをよく知ることができること。これはよかったです。

そして、現在よく使われている楽器はどのようにしてヨーロッパで使われるようになったかを知ることが出来ること、などなどです。

たとえば(パイプ)オルガン(の原型)はビザンツ帝国経由で、カール大帝の時代にヨーロッパに到達。

「オリエント」で生まれたオルガンが、キリスト教の楽器に変貌していったのはそれからです。


10世紀には(イングランド南部の)ウィンチェスターに巨大なオルガンがあるという記録が残されている、とのこと。

日本でいうと、平安時代ですね。
by horiehiroki | 2012-11-20 03:30 | 読書