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絵本「地獄

最近、「地獄」に再会しました。

絵本「地獄_e0253932_20334822.jpg


絵本ですが。

今回は縮小版なんですすが、1980年が初版なので・・・
たしかに初版直後のコレを、巨大絵本として体験し、
そのあまりの恐ろしさがトラウマになって残ってます。

今でもこれをお母さんが子どもさんに読もうとしたら
表紙を見せただけで泣いてしまう子がいるくらい、悪夢な内容なわけです。
ある「明け方」、地の底に主人公のおっさんがひきずりこまれるところから始まるんですが・・・澁澤龍彦なんかも参加してる内容なので、もうそれそれは責め苦が具体的なんです。

本当の主役は千葉のある村に残されてる、江戸時代の作者不明の地獄絵。

その画をベースに編集してるんですが、飛び散る血しぶきよりもなにも、地獄におちた人間の無表情さがよけいに怖い。いくらズタボロの肉塊にされても死ぬことすら叶わないのが最大の恐怖だと本文でも語られるんだけど・・・ひとの目は死んでるんです。あきらめきったよーな目。
表紙の写真の右でも、確認できますよね。カラダを牛にされた上で責めさいなまれてるんでしょうかね?


しかし、今回読み返して一つ、確実に救われたと思ったのは、お地蔵さん(地蔵菩薩)が地獄にあらわれ、幼くして亡くなった子が、(親より先に死んだという不孝を責められ)賽の河原で石を積み上げている…というシーンがあるのを確認できたことです。

それがどうしたの? って話なんだけど、事情があります。

巨大な地蔵菩薩が杖をさしのべ、鬼にいじめられる子どもを救おうとしてる絵だと確認出来たのですよ。
これ、幼時の記憶では、すずしげな顔のお地蔵さんが、その杖の先でつぎつぎと子どもを潰して餅にしていってる・・・!となってたわけです。

それがぼくのトラウマだったわけで。

今おもえば、GANTZみたいな光景ですけども。


なお、昨年だったか、極楽という絵本も同じ風濤社から発売されました。


絵本「地獄_e0253932_20423631.jpg



こちらは、わりとおとなしめ。

芸術はつくづく業の世界なんだろうなぁと。
どんなに美しい絵にもその絵肌の奥にあるのは、描かれるものへの執着の心であって、地獄はその業の炎がいちばんダイレクトに描ける題材なんだろうなぁ・・・
これは古今東西同じですよね。

「神曲」をベースにした絵画作品も地獄編のほうが名作が多いというのは分かる気がします…。


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◇◇◇堀江宏樹の新刊もよろしくおねがいしまーす◇◇◇

絵本「地獄_e0253932_0453714.jpg


百人一首 うたもゑ

(日本じゃ)世界三大美人なんていわれてる小野小町。でもずっとモテる、恋をし続けるということは、あるいみ「たったひとりの誰か」に出逢えてないってことなんです。平安時代、百人一首に収められた歌人たちの歌をベースに展開する、絵空事ではないリアルにして美麗な恋愛絵巻まんがですー。

藩擬人化まんが 葵学園


大河ドラマでもそうですけど、江戸時代はなぜ「ああいう社会」なのか? なんで現在でも県民性は「ああいう風」に存在してるのか? …みたいなことが漫画+文でザックリと理解できます☆

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by horiehiroki | 2013-06-14 20:51 | 読書