八重の桜(34&35)襄のプロポーズ、同志のちかい

放送第35回(レビューは1回とんでるので34回目ですが)

「襄のプロポーズ」あらすじ

八重(綾瀬はるか)は、襄(オダギリジョー)からの突然の求婚に戸惑っていた。
 そんな八重のもとに、時尾(貫地谷しほり)が藤田五郎(=斎藤一・降谷建志) を連れてやって来る。幼なじみとの再会を喜んだ八重は、さらに2人が結婚したことを聞いて驚く。
 しばらくして、東京で裁判を受けていた尚之助(長谷川博己)が肺病で死去したという知らせが届く。襄は悲しみに暮れる八重を人力車に乗せ、八重の弟・三郎(工藤阿須加)が「鳥羽・伏見の戦い」で戦死した場所に連れて行く。激しく動揺する八重に、襄はこの場所に連れてきた理由を話す。襄の優しさに触れた八重は、彼のプロポーズを受け入れる。


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35回目「襄のプロポーズ」。

ついに八重さん本人に、たぐいまれなるヒロイン力が光りはじめました(w

これまでは、男性のほうがヒロインっぽかったんですけど、今回はついについに八重さんが名実ともにヒロインレースのトップを飾りました

すべてがすべて、じぶんの背中をおしてくれるのはドラマのヒロインだけでございます。
そのヒロインパワーをまざまざと見せつけられたのでございますw
「死者はもうどこにもいかない あなたと共にいて あなたを助けてくれる」というジョーの言葉は、色んな人を遠くで、近くで失ってきた八重さんの心の奥にまで届いたんだろーなーーと思いましたです。

尚之助さんの声まで聞こえてきましたけど、実際ああいう夫婦だったのかもなー

自分から相手が巣立っていくのを見守れる(元)恋人って一つの完成された関係だといえるとおもいます。
一生一緒にくらしましたとさ! だけが、二人にとって一番よいかどうかなんて分からないもんって最近思えてならないわけです


藤田さんに改姓した、例のドラゴンアッシュの人が紺色の手袋(よく、商人のおばーちゃんが付けてるアレみたいなヤツ)をつけてて、うまいこと(手のタトゥー)誤魔化すなぁー・・・・・ってスタッフの工夫に感慨無量だった(w

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放送第36回(レビューは第35回)

「同志のちかい」あらすじ

襄(オダギリジョー)の求婚を受け入れた八重(綾瀬はるか)。しかし槇村(髙嶋政宏)は、キリスト教徒である襄と婚約した八重を女紅場から解雇しようとする。キリスト教に入信しないことが雇用継続の条件と迫る槇村に、八重は夫の考えを認めて支えていくことを宣言。そして、教え子たちに後ろ髪を引かれながらも女紅場を後にする。
 一方、中央政界から離れた西郷(吉川晃司)は、薩摩に戻る。彼が地元で開いた学校には、職を失ったことで日本のありように不満を持つ士族たちが集うようになる。
 1875(明治8)年11月、ついに襄の同志社英学校が開校。その翌年1月、デイヴィス邸で洗礼を受け結婚式を挙げた八重と襄は、新しい生活を始める。

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現在では、関西一の名門私立大学(のひとつ)・同志社がここまで苦難の道のりを経て設立されたとは知らなかったんでビックリしました・・・


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英語の教材として聖書ってのはよく考えたなぁって思いますけども。

ただし、キリスト教の宣教者にとって、この手の苦難は信仰が試されるよい機会だから、どうやってでも(金だして買ってでも)経験したかったんだろうなぁとは思いますねw

女紅場を結婚する相手の信仰の理由で追われる・・・というのは、宣教師の妻が仏教徒でいられるわけもないという理屈かと。しかし、当時、必ずしもキリスト教は禁止ではなくなっていました。

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この辺りを歴史的に調べてみますと1868年、明治政府は最初の禁制、つまり国民がやってはいけないことを公開します。この中に、太政官の名で立てられた合計5つの”看板”がありました。

「五榜(ごぼう)の掲示」 とよばれるものです。教科書でならいましたねーー・・・


第1札は五倫の道徳を守ること,殺人・放火・強盗の禁止
第2札は徒党・強訴・逃散の禁止
第3札はキリスト教の禁止
第4札は外国との交際は万国公法にしたがうこと。外国人への暴行は禁止
第5札は士民の本国地からの離脱を禁止している。


キリスト教禁止は、この第三番目にあたってますね。

また、この年、神仏分離令が出されました。こうして、天皇の祖神であるアマテラスを祀る神道を国教とする神道国教化政策が(半ばキリスト教に対抗するカタチで)推し進められます。


神仏分離令が出るまで、明治以前には天皇家は神道だけでなく仏教も信仰してたんですが、とにかく皇室の権威付け政策の一つですね。
ちなみにこの分離令で廃業せざるをえなかった寺の坊さんが神主に転向するなど、いろんなことがありました。またこの時、仏像が破壊されるというような事態も起きています。日本人はなんか集団になると過激ですなー

ところが1873年には早くも欧米諸国が、開国して文明開化をうたってるのに江戸時代のまま、キリスト教は禁止というのはいかなるものかと反対をみせたため、キリスト教は禁止ではなくなりました。
一方、神道は国家権力から特別な庇護をうけ、いわゆる国家神道に変貌していくのでした。



国家神道【こっかしんとう】
近代天皇制国家の下でつくられ,そのイデオロギー的基礎となった祭祀中心の神道。維新期の神道国教化政策において,神社神道は政府の保護・統制下で皇室神道と結合され,国家の存在理由を担った。1882年宗教と祭祀の分離が行われ,一部有力講社は宗教である教派神道とされるが,神社は国家の祭祀を行う非宗教的な施設と位置づけられ,伊勢神宮と別格官幣社を中心とする国家神道の制度が生れた。神社への参拝は,国民の教化・教育上で奨励または強要された。第2次大戦後の神道指令で廃止。

岩波日本史辞典CD‐ROM



・・・・・ということで、八重さんが女紅場をクビになったのは1875年。いちおうキリスト教は禁止ではなかったはずなのに(部分的な布教が認められていたのに)、「偏見」は根強かったんですねぇー。現在でも日本におけるキリスト教信者は1%程度で、他のアジア諸国にくらべてもかなり低いんですよね・・・
鎖国してたのは中国も韓国も同じなのに、どうして日本はここまでキリスト教を嫌ったのでしょうか。
ザビエルが日本にキリスト教を布教したときは、一般大衆からここまでの反発は無かったんですよね。

色々な理由はあるかと思うんですが、キリスト教を文化的侵略の象徴として(本能的に)捉えてしまった・・・というのがおおきいようですね。

根底には欧米諸国に日本は絶対に負けるか! という意識があったんだと思います。

布教が・・・・それこそ、たとえば新島襄は密航でしたけど、アメリカに薩摩から派遣されたエリート留学生・森有礼など、そういうエリート様たちのグループによって成されたという点も、伝統主義・国粋主義(攘夷がカタチを変えたもの)の人々には溜まらなくイヤだったでしょうし。

内村鑑三など、明治期にはキリスト教系知識人が生まれていますけど、特に内村などは「武士道(思想・文化)に接ぎ木したキリスト教」・・・つまり、日本人による日本人のためのキリスト教を作ろうと考えていたようです。

で、もう一つコメントしておきたいのは、八重さんの白いドレス。

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現代日本では(ビッチほど純白なドレスを着たがるという傾向があるそーですが)、ウェディングドレス=白という文化圏にわれわれ日本人は属しております。白無垢の着物を花嫁は着るという伝統だから、ドレスも白・・・というような発想もあるんでしょうが。
この白いドレスが全世界的に流行したのは、イギリスのヴィクトリア女王のロイヤルウェディングが原点だったなーんて説があります。
実際、それまでは、王侯貴族は結婚式に白なんてドレスを着ることは無かった、と。
なぜなら何にも染めてない白い布地は安いからです。
ただ、王族にうまれたヴィクトリアは自分より、身分的には格下である貴族の男性・アルバートと結婚しているんですね。
彼女はとにかく人を自分の陣営に引きずり込んで味方にしたい欲求の激しい人でしたから、わたしは身分としては国王ではあるけれど、国民のみなさんと同じ一人の女にすぎないんですよ♥
みたいな主張がしたかったんだとおもいます。
ロイヤルパレードも初めて彼女がしてますしね。
ちなみにフランスでは現在でも黄色とかクリーム色のドレスのほうが流行りともいいます。

そういうこういうで、八重さんのウェディングドレスが白っていうのも、実際はどうかしりませんが、ありうるなぁーーーーー・・・と思ったり。

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ファッションとしてのキリスト教式じゃなく、こういう信仰あってのキリスト教式、白いウェディングドレスってステキですね♥

最近、八重さんが役の年齢もあってわりと老け込んだ着物の柄なので、ひさしぶりに華やかでよかったです。そしてやはり美しい。

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ジョーがとてもいい男性である。
こういうのをみてると、夫婦はいても、パートナーとしての夫婦とはまたちがった日本の伝統的な夫婦のイメージに新しい歴史をもたらした・・・って考えてもイイ気がします。

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by horiehiroki | 2013-09-10 10:20 | 大河ドラマ