ニホンアサガオ日記
2014年 06月 22日なんと20鉢以上の大所帯になってしまいました…。
セイヨウアサガオは・・・種が収穫できた・・・って昨年に書いたまではよかったのだけど、窓辺の小机の上で、ティッシュに乗せた種を乾かしていたところ、母親にゴミだと間違えられ、捨てられるという事件が発生し、はかなくおなりあそばされました
そうした事態のすえ、わたしはニホンアサガオだけをいくつか植えることになりました。しかし、ニホンアサガオは育てやすい植物である、という小学校低学年の記憶をベースにした「常識」がみなさんにはあるため、ネットには諸説あふれかえり、そのひとつひとつが矛盾していたりするわけです。
たいへんに困惑しました。来年もニホンアサガオは育てると思いますので、これはその覚え書きです。
■収穫したアサガオの種はそもそも発芽どころか、発根しにくい
市販の種は、発芽しやすいようにクスリなどが塗られているため、比較的どんな植え方をしても芽がでるのですが、わたしのようにご近所のご厚意やお知り合いの庭で咲いたというアサガオから収穫した種を植える場合、そもそも(色や銘柄の差も激しいが)、発芽の前段階である発根すらしにくいことに気付きました。
アサガオは、基本的に、皮が固いため、発芽させるには一工夫がいります。
僕の経験した中では、次の方法がベスト
(1)種の「背中」の部分を、ヤスリで、1㎜程度だけけずります。削りすぎには注意です。
それも種の黒い皮の部分を取り除いた程度、中身の白っぽい部分がすこし見えた程度にとどめておく。
(2)それを、プラ容器(ウメボシなんかが入ってるアレ)に色別に分けて、濡れたティッシュの上に並べる。
(3)最高気温が20度以上になっていれば、早いもので24時間(早く根を出す種や銘柄ほど、成長も優秀)、おそくとも48時間内に、発根しはじめます。逆にいえば、それ以上経ってしまったものは、発芽しない、不良品の種だったということです。
うちの記録でいうと、
(第1~2回、5月8日、東京)
ワインレッド 2/9
エンジ 3/6 ←中身が煮た米やムギみたいにパカーっと飛び出てしまって哀れなものでした。
ピンク 6/6
水色 4/6
紫(変化アサガオ) 3/6
濃青 3/3
赤 3/4
※エンジはヤスリで大きく傷つけすぎたためか、初回はまったく発芽せず。傷ついた部分から透明の液がしみ出してきて、ジュンサイみたいになってしまった。そのまま発芽せぬまま、なまくさくなってきたので捨ててやり直し。二回目でようやく発芽。ワインレッドも本当に発芽率が低い。その後イジになって、頂いた種すべてを発芽させるようにもっていくが、なんとその後は発芽率ゼロ! 原因は不明・・・。
(4)発根した部分を下に、100均などで売られている園芸用ポットに植えつけます。
パンジーとかの花の苗が入ってるサイズです。
この時、植えつける穴の深さは2㎝がマストです。3センチは深すぎ、1㎝は浅すぎです。種から芽吹くとき、当初、芽の上には種の一部がこびりついています。
2㎝ほど土が被っていると、土の中で湿ってやわらかくなった種の一部が、土にこそぎ落とされ、フタバとして外に出てくる時に自動的にとれてしまっています。
1㎝ほど、浅めに植えた場合、それが出来ていないので、人の手で種の一部を取ってやらねばならなくなり、これが一手間かかります。取らない場合はフタバが開かないので、枯れてしまいます。
・・・かといって、土はふんわり被せる程度でOK。
また、発根した種は適切に植え付ければ、100%発芽しますし、基本的にアサガオは強い植物ですので、発芽したものは、大きく育ちます。うちで発芽したのに(種の理由で)ダメだったのは、濃青1つだけ。フタバが3枚でるという奇形だったのかな・・・。最初は面白いので大事にそだてて、フタバも大きくなりかけてたのですが、いきなり葉が萎れて枯れてしまいました。
ともに5月21日の画像です
あとは、大風が吹いて、クビが取れる事件がありました。多目多目に育てることをお勧めします。
うちの記録では、
5月13日、赤2/3、ピンク2/3が発芽。
同じ14日の結果で、赤3/3、水色3/3、変化アサガオ 1/3、ピンク 2/3
・・・・
その後、全てが発芽しました。
だいたい3,4日内です。
ということですので、変化アサガオ(桔梗型)は他のものにくらべると育ちにくい・・・と言われていましたが、さほどではないことがわかりました。
たしかに発根しにくい傾向はありますが、それも発芽率50%ほどなのですから(ワインレッドやエンジにくらべたらダメなのかもしれませんが、好成績なうちです・・・)
発根したものは芽吹くまで時間がたしかにかかったけれど、土に植えたあとは100%発芽しましたし、その後もとくに問題はありませんので、そんなに気にすることはないのかも。
それ以上に、気になったのは、ちょくちょく書いてきましたが、半野性状態のアサガオの発芽率の低さです。
ある御屋敷の緑のカーテンとしてフェンスで育てていたワインレッド、エンジの類の種ですね。大量(最後はイジになって30粒くらい用意したの)にもらったのに、けっきょく芽吹いたのは5つだけ。・・・
驚くべき低確率です。良く考えると、あれだけたくさんの種が落下したのに、生えてきているのが数十本程度ということは、もともと発芽率が低いんでしょうね。
あるサイトに、アサガオは種から植えるより、鉢数を少なく見てるのなら、200円くらいで市販されてる苗を買うほうがリーズナブルって紹介されてたのはホントだと。
あとあれだけ不良の種が多い、つまり多く種ができる植物は種の完成精度が低いってことを考えると、あの値段でも致し方ない、むしろ安い、と考えるのは合理的だと思いました。
とくに野性に近いカタチで年々、育ててる御屋敷からいただいた種の発芽率のものすごい低さを考えると、もともとそういう風にして代をかさねてきた植物なんだろうなーと思うしかないですね。
ちなみにワインレッドとエンジの2色ですが、今年、うちで育ててたら、エンジもワインレッドも実は土の違いで違う色に咲いただけで、同じ花?!ってくらい葉のカタチが同じなんですけども……。
■発芽するまでは朝晩水をたっぷり。発芽したら、逆に水やりは控える。
5月9日に種の仕込みをはじめて、11日にはポットに植えつけました。その10日後の画像が下です。色や銘柄によって育ち方が全然違うのです・・・
しかし、いったん双葉が出てから、あまり目立った成長を朝顔はしないものなのですね。根が伸びているみたいです。そもそもポットで育ててる時点(発芽~7枚程度本葉が出て、ツルもすこし出てくるくらいまで)は、根をたくさん張らせる必要があるそうです。
これは雨の日、自転車の駐輪スペースまでわざわざポットを運んで雨風から守ってるの図、です・・・。仕事が混み合ってる時期でしたが、いい気分転換になりましたw
本植えをするまでは、水は1日30㎜リットルで大丈夫でした。本植えまでに暑い日もありましたが、萎れたりも一切、なし。
当初は計量カップで30㎜リットル計ってやっていましたが、あとは適当にしてました。
本植えした時の感覚でいうと、たしかに、ポット全体に根が伸びていて、根張りはよかったかもしれません。水が多いと、横に広がらず、下へ、下へと伸びてしまい、ポットの穴から根の先が出てきてしまいます。それでは失敗です! 水を求めて、根をたくさん広げさせたほうがいい株になるそうです。
週一のペースで、液肥を水代わりにこれも30㎜リットルを目安に与えました。また固形肥料なども少し巻いています。
■本植え
具体的には7,8枚ほど本葉が生い茂り、ツルが出てきたら本植えの時期です。
だいたい芽吹いてから1ヶ月ほどですかね。
18㎝鉢に、本植えを開始しました(現在、作業中)。ツルが出始めたものから優先的に移動させていきました。また同時に、行燈仕立て用の金具をそなえつけていきました。
ツルの巻き方などはまた後でお話します(いわゆる時計回り)
ただし、同じ銘柄、同じ色で、しかもほぼ同時に発芽しても個体差があり、他の芽は本植えになってるのに、まだ本植えになっていないものもありますね・・・ちなみに日照などは朝と午後4時くらいまで強い光があたる場所を選んで置いています。
なお、東京でアサガオを植えるのは今、6月後半が最後の時期です! 興味あるひとはぜひ、チャレンジしてください。
また、つづきます
今度はニホンアサガオの摘心などについてです。今年は初挑戦中です。
また、赤など気が早い株にはすでに蕾が付いています・・・。
ちなみに、アサガオは蕾の中ですでに受粉が行われてしまうため、未来永劫、自家受粉を行い続け、自分のコピーだけを増産しつづける植物だそうです。品種を作るには、閉じている蕾をこじあけ、無理矢理、別の花粉をメシベに付ける必要があるそうです。
・・・とはいえ、昨年頂いた時の記憶とは葉が斑入りだったり、カタチなどもまったく違う場合があり・・・・・・そう単純なコピーとはいえないようですね。