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今年もよろしくお願いいたします。

2017年酉年が始まりました。
今年もよろしくお願いいたします。

昨年末、偶然目にしたあるツイートによると、現在の日本人で、日常的に本を買って読んだり、チケットを買って映画館に行く習慣があるのはわずか数%程度しかいないとのこと。

コンテンツビジネスの根幹を支えてくれるのは4%に満たない程度の人々であり、
そういう人たちと、その周辺に爆発的にウケた映画が「君の名は」とか「シンゴジラ」、さらには「この世の片隅に」である事実と傾向は、われわれクリエイターも重く受け止めるべきかと思います。

それにくらべると、20%以上の視聴率も期待できるテレビはなかなかの「マス(大多数用の)」な「メディア」だということがいえるんですよね~。でもその事実も、けっきょく、コンテンツビジネスを支えてくれる人たちの「好み」とは無縁ではない気がします。
たとえば・・・昨年末になかなかのヒットとなったいわゆる「にげ恥」から考えると、結局、テレビドラマを(主に放送時間に)見ているのはもはやトレンディな何かを求める層ではないという厳然たる事実でしょうね。

ある時期からテレビは家族全員で見るものから、個室で個々に見るモノに変わっていきました.つまり、現代日本を依然、代表するマスメディアの象徴であると同時に、極端にパーソナルなメディアでもあるのです。
しかし、一人でみてるのに、内容が極端にかっこ悪かったり、シビアすぎると誰もみたがらない。
でも、かっこよすぎたり夢見がちすぎても、(かっこよくはない)自分にヒケを感じさせるから、見ない、見たくないと思われてしまう。
とくにドラマの場合、主人公と自分の「差」にこだわる人が増えました。境遇や容貌の差を、わたしも◎◎みたいになろう!と思わせられなくなったみたいです(一般人の憧れは実在する一般人にむけられることになりました。そのほうがリアルですし、敷居も低い。たとえばInstagramの人気ユーザーなど)。

つまり、広告主としては、多くの人が見てるのはわかっても、広告を出しやすい、広告の効果があがりやすいメディアではテレビ(ドラマ)がなくなってしまったということです。

(いちおう追記しておくと、ネットも、ネットとひとくくりには出来ない時代になりました。サービスによって出す顔が違ってきているんですね。某SNSでも実名/顔出しが原則っぽいフェイスブックでは理想をあつく語りたがるのに、匿名/カオナシが通常化してるツイッターでは演技してでもダメな自分のダメな本音を語りたがる…みたいに差が出てきました。しかしネットではつねに他人の目が意識されています。

テレビは自分が情報を発信せず、受信オンリーに回るため、見たい内容を厳別するようです)


そもそもにげ恥の恋愛の「ムズムズ」「キュンキュン」、36歳にして恋愛未経験の男性役を演じる星野源にドカーンとハマった人たちは、大人女子な篠原涼子(”ペット”が斎藤工)に自己投影するなんて厚かましい行為はぜったいにしません。たぶん。背伸びしたがらない、という傾向、とても大きいですね。

広告が出しやすいのは大人女子、的な番組でしょうが、テレビ(ドラマ)を見る層には受ける内容ではないということが、確実にわかってしまった気がします。

たしかに、自分を篠原涼子に投影してるような層は今でもソレこそ大人女子世代にいますが、彼女たちは他人が作ったドラマ「なんか」に自己投影はしないのでした。自分で自分の人生ドラマを作るべく、インターネットやSNSを駆使、Instagramでキラキラ女子を演出したり、LINEで意中の相手に粉をかけたり…と日々、恋愛活動に燃えており、テレビドラマ「なんか」見ないのでした。

出版でもコンテンツづくりがわりと厳しいなぁと思われることは増えてきました。
雑誌の売上が単行本をついに下回ってしまったんですねぇ。昨今、漫画誌が売れなくなってきた、とか色々理由はあるんでしょうが、広告(とその商品)を売るための手段としての雑誌はもう難しいということでしょうかね(そして衰退の理由はテレビドラマが厳別される、というところと似ている)。

そして、われわれコンテンツ産業の作り手は色々と反省すべきことが多くなってくるでしょうね。そんな予感をさせる2017年でした。

さて、旧年中は作家生活が10週年を迎えると共に、インターネットのコンテンツ作りだけでなく、サイトのアドバイザーや監修などの仕事もはじめることが出来まして、いろいろな経験を積めていることを嬉しく思います。
個人生活でいうと、今年は菊をもう少し大きめの株に育てることで、よりたくさんの花をつけてほしいものだ…と思っています。


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16年12月、怖い世界史、またまた増刷しました!
作家デビュー10年目のラストを華麗に飾ることができました。
これからも堀江宏樹をよろしくお願いいたします。

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by horiehiroki | 2017-01-04 10:08 | 日々