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カテゴリ:読書( 68 )



nadeshiko.jpg本日、いろんな郵便物にまじって

「なでしこ TOP OF THE WORLD」の

ご本が送られてきました



前にぼくの源氏物語の本を担当してくれた

イースト・プレスの圓尾さんが

前前から仕込んでたみたいですネ







本日7月26日発売です



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by horiehiroki | 2011-07-26 20:14 | 読書

失ってはいけない人

人は誰しも一生の間に

失ってはいけない人と

出会うそうです。

運命の人と出会うというより

ずっしりくる表現ですね。

極論すれば、運命の人って

何人もいるような……気がしますが

失ってはいけない人の数って

とても限られていると思いました。



今、山口路子さんの『彼女はなぜ愛され、描かれたのか』というエッセイ集を

見てるんですが、画家の話ではなく、モデルと画家の関係をまとめたという

視点でおもしろかったです。



中でもエゴン・シーレの部分がよかった。



sle.jpg



エゴン・シーレ『ホオズキの実のある自画像』



シーレの場合、失ってはいけない人とは

彼の宿命の女だったヴァリというモデルでした。

個性的で、どこで生まれ、どう育ったかもわからない

ヴァリとは結婚せず、シーレは自分と同じ中産階級出身で

平凡な妻をめとろうとした。

男の弱さですね



ヴァリは「僕は結婚するけど、年に何回かあおう。ヴァカンスも

一緒に過ごそうよ」というシーレの申し出を断り、

赤十字の一員として働き始めますが、

猩紅熱をこじらせ、勤務地で亡くなるのでした。





失ってはいけない人と

出会い、結果、失ってしまっても

人生は続くんですけども



恋や愛の向こう側を描けるようになった時

芸術は極まると思います


by horiehiroki | 2011-05-25 05:15 | 読書

杉浦日向子『憩う言葉』

風邪がだいたい抜けたと思ったら、

今度は腰が不具合で

ホントまいったなぁという

昨今です。



さてイースト・プレスのMさんが

新刊本を送ってくれました。

それが「憩う言葉」と「粋に暮らす言葉」の

二冊です。





 






どちらにも杉浦日向子さんの名前がついてて、

「?」ってなったけど、杉浦さんのエッセイなどから

言葉を抽出した、本のもよう。

最近の流行りのスタイルですかね。

これってMさんの中では隠れシリーズみたいになってて

前に彼が作ったという、ニーチェの言葉をあつめた

箴言集みたいな本とかももらったんですけど、

それより、ずっと響いた。



(ごめん、ニーチェ)






(11日 補記)



ニーチェは別の方の作られたご本だそうです



 



”会社(イースト・プレス)としては
岡本太郎さんや中原淳一さんの言葉集などもありますし「隠れシリーズ」”

とのことで。






空白が多い本って、いかに文字にいい言葉を選べるか

という言葉のセレクトショップみたいなもんです。

この本の手腕は、なかなかに上手いと思う。

言葉と紙の空白に、読み手の想いが

満ちていくことを設計した装丁なので

その点でも良くできてると思います











どうですか、この蕎麦屋のくだり。



蕎麦屋って、現代でももっとも江戸的な場所だと

おもうんですよね。







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by horiehiroki | 2011-05-10 01:18 | 読書

築山桂先生の13年前のデビュー作

「浪華の翔風(なにわのかぜ)」
が文庫になって

リニューアル発売されます!

書店に並ぶのは5月6日とのこと。

以前、解説などを書かせていただいたよしみで

ご本が出版社から堀江の元に送られてきた次第です



画像は…まだネットでは公開されてないので

写メを掲載するのは自粛しておきますが、

小村雪岱の作品をどこか彷彿とさせる

面長美女が夕焼け空を背に書かれてて、粋なかんじ。





築山先生の小説のすごさというのは

史実を的確にくみこみつつ

テンポよく流れていく文章で、ぐいぐいと

ストーリーテリングしていくところだと

おもいますよ



デビュー作からその傾向が伺えるんです



今回の冒頭は大塩平八郎(後に乱を起こしますよね)という

カタブツな上司を持つある、おサムライが

お役御免になる、まで。



そのわずか冒頭8ページで、

人物3人を中心とした心理描写、キャラ描写、史実描写

その他もろもろをくみこんでスピーディーにまとめてます。





ここの部分だけを読んでも、他の時代小説の

「まだるっこさ」とかとは違う何かを

感じてもらえるはずですねー。

「浪華疾風伝あかね 」の時も、そう思いました。



しかも、実際の主人公はおサムライではなく

美しき少女。しかも密偵・あや(19さい)でございます



今回の「浪華の翔風」はポプラの「ピュアフル文庫」として書き下ろしされた

のではなく、一般小説ファンのために書かれたものです。

でも色んな方に楽しんでもらえるのではないかな、と思います!



明日からの外出タイムのよきお供を授かりました!








by horiehiroki | 2011-04-28 00:03 | 読書

oku6.jpg発売からずいぶん経ってからの読書です・・・







よしなが版の大奥は男女逆転ということで

意表をつく設定です。









しかし、話の裏に流れている水脈は男女逆転という

要素以外、基本的におそろしいくらいに「史実」なので、

これを読むとマンガの中のドラマと、史実のドラマが

交錯してきます。





特にこの第六巻の内容は、史実のドラマがマンガのドラマに

乗っ取られるというか・・・



そんな感覚すら覚えるほどの迫真のクオリティでした



そして涙なしに読めない作品になっています。





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by horiehiroki | 2011-04-26 04:32 | 読書

チア男子!!

朝井リョウさんの「チア男子!!」読みました



cheer.jpgなかなかどうして、あなどれない筆致で

読ませます。

だいたい空気感に逃げ込む若い世代が多いなかで

不器用にでも(……と見せてるけど、かなり頭がよくて

器用な作家だと思う……)

若い感情をぐりぐりと描き込んでて

好感をもちました。







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by horiehiroki | 2011-04-06 03:42 | 読書

教育者・今村昌平

imamura.jpg

















この本を読んだのは、教育者・今村昌平という

タイトルが、自分のある記憶をいやおうなく刺激したからです。



僕はけっこうな映画好きです。

ある老舗雑誌で映画について連載してたこともありました

(試写会巡りはかなり大変でした)。



それはともかく、その日は

20世紀も終わりのころだったと思います。

今村昌平の「うなぎ」がカンヌ映画祭でパルムドールを受賞したことに

ちなんで、早稲田大学の大隈講堂で記念上映会がありました。

会の性格は、「うなぎ」を見るというより、その前座である

学生監督による映画2作品を見てね☆

という内容だったような…気がします。







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by horiehiroki | 2011-04-02 06:08 | 読書

金閣寺の燃やし方

kinkakujinomoya.jpg長らく積んだままになっていたこの本を、

開いてみる気になったのは

なぜだか、自分でもよくわかりません。





そもそも、この本を僕が手に取ったのも

「負け犬」著者の酒井さんだから、という理由以外には

なかったので。



しかし、3月11日以降、この本が

興味はあるけど今、読もうと思わない本から、

読み進めるにつれ、

今、読みたい、読まなきゃと思う本に変わっていったのは

皮肉なことでした。



酒井さんはシンプルに、かつセンスよく関係者の言葉などを

ひらって来て、まとめてくれています。



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by horiehiroki | 2011-03-18 02:38 | 読書

拙著『あたらしい「源氏物語」の教科書』(通称・源氏本)を担当してくれた

イーストプレスのMさんからご本が送られてきました。


この本は、二村ヒトシさんの恋愛論『すべてはモテるためである』

(現在は『モテるための哲学』として文庫化)のリアルなファンだった

Mさんの熱望の結果、長い期間をかけ、ようやくカタチになった作品です。

自分も完成と聞いて、本心から「おめでとう!」って言葉が出たくらい。







さっそく届いた本を読ませていただきましたが、

恋愛に悩んでるヒトが読んだら泣いちゃうんじゃないかな。



この本で、二村さんは「あなた」と読者にむかって語りかけ、

恋愛に苦しむ「あなた」のあり方を、まず肯定してくれます。

これは大きいです。



この本はとても暖かくて、やさしいと感じました。

本作のキーワードの一つは「自己肯定」なんですが、

それも父性的とも母性的ともつかないカタチで、読んでるヒトを

まず、包み込んでくれるのです。





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by horiehiroki | 2011-02-25 05:31 | 読書

シューマンの指

奥泉光「シューマンの指」を読みました。

家族が読んでない時に自分が代わりに読む、

自分が読んでない時に家族が代わりに読む・・・というように

本を取り合いしながら全部読んでしまった、

それくらい面白かった、というのが僕だけでなく、我が家の感想です。



図式化された鍵盤に、やけにリアルな血の跡つきって

ことでギョッとさせる装丁が生きていましたね。



SCH.jpgシューマンの音楽をものすごく効果的に使ったと

評判の小説がある、ということで取り寄せ、読み始めた本なんです。





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by horiehiroki | 2011-02-12 01:05 | 読書